DSC-RX100M7 ファーストインプレッション

ソニーの高級デジカメDSC-RX100M7を買いました。

詳しい解説は今まで散々プロのカメラマンや評論家の方々が丁寧に書いていますので、あくまでワンコの散歩中やドッグランでの静止画撮影についての第一印象を紹介します。
今まで使っていたRX100(初代)や私がメインで使っているRX10M4との比較も書いて行きますね。

DSC-RX100M7 2019年8月 発売

DSC-RX10M4 2017年10月 発売

DSC-RX100(初代) 2012年6月 発売

このRX100シリーズの一番の特徴はコンパクトなのに高画質という点です。
RX100M7はさすがにRX100(初代)に比べると、少し厚みが増えて重量も増えましたが、十分に軽く散歩に持って行くのに苦になりません。

大きな公園や旅行などに行く時に、良い写真を撮りたいと思うと、RX100(初代)ではAF(オートフォーカス)性能の点で不満がありました。
たぶん、風景写真やポートレート写真を撮るという場面では、初代でもM7でもそこまで大きくは差が無いと思うんですよ。
しかし、被写体は動き回るワンコです。
そしてローアングルでワンコの目線の高さで撮りたい。
そうなると中腰でカメラだけワンコの前に差し込んで、当てずっぽうで撮るなんて事がよくあります。

なのでワンコ撮りにはAF性能の良し悪しがとても重要です。
RX100(初代)ではAF性能が、RX10M4ではボディサイズと重量がとそれぞれに不満があり、どちらを持って行くかでよく悩んだのですが、今後はソニーの最上級ミラーレス一眼α9と同等のAF性能を持つRX100M7、一択になると思います。

次にドッグランでの撮影ですね。
これは今まではRX10M4の独占場です。
犬を飼うと決めた時に、RX10M4を購入したのですが、今でも一眼も含めてでも、犬撮りにはこのカメラが最高だと思っています。
広角から高倍率ズームまでこなせ、高速なAF。
使いやすい大きさのボディと、非常にオールマイティなカメラです。

さて、それに対してRX100M7の有利な点は、後発な分、一世代新しくなった画像処理エンジンによるAF性能です。
とは言ってもRX10M4も十分に高速なAFで、発売日も2年程しか変わりません。
α9と同等と言われるAFがランでの撮影にどう影響するのかが楽しみです。

結果から言いますと、かなり良かったです。
撮影している時から違いが分かりました。

まずは連写。
昔のデジカメですと、連写中はブラックアウトと言いまして、液晶やファインダーの画像が真っ黒になってしまい、連写が終わるまで画像が出て来ませんでした。
RX10M4もRX100M7もブラックアウトフリーで真っ黒になる事はありませんが、それでも違いがありました。
RX10M4は連写中、撮った画像がコマ送りの様にカクカクと表示されます。
それに対しRX100M7はシャッターを切る前と同様に滑らかな動きで表示されます。
なので、ワンコの動きを追いやすいのです。

次に書き込み速度。
たくさん連写をすると、バッファが一杯になり、メモリーカードへの書き込みが終わるまで次のシャッターを切れないという事があります。
これがバッファが増えたのか、書き込み速度が上がったのかわかりませんが、少なく、もしくは短くなった気がします。
体がまだシャッターを切れないよなと覚えているタイミングで、シャッターを切っても撮れているという事が何度かありました。
つまり、シャッターチャンスに強いのですね。

そして、最後がAFの追従性です。
プロのカメラマンや上手な方なら、一瞬のシャッターチャンスに単写で撮るという事が出来るのでしょうが、私には到底無理なので、連写でカメラの性能任せでバシャバシャと撮り、うまく撮れているのが有れば良いなというスタイルで撮っています。

空丸
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるってやつだね

離れた所から、こちらに向かって走ってくるワンコを撮るというシーンで、RX10M4より粘ってAFが合ってくれるのです。
撮っている時から、何となく気付いてはいましたが、家に帰りパソコンで取れた画像を見たら、明らかに違いました。
上記のようなシーンで10枚ほど連写を撮ると、RX10M4なら2~3枚くらいピントが合ってれば良いなという感じでした。
それが倍くらいピントが合っている写真が撮れているのです。
正直な所、RX10M4とRX100M7とで、ここまでAF性能に差があるとは思っていなかったので、びっくりしました。

なら今後はドッグランでの撮影もRX100M7に決まりかと言えばそんな事は無く、たぶんRX10M4を持って行くと思います。
理由はレンズとインターフェースです。

レンズについては、RX100M7はズームの倍率が上がり35mm換算で24~200mmの8倍ズームになったのですが、RX10M4の35mm換算で24~600mmの25倍ズームには全然かないません。
あっという間に遠くに駆けて行ってしまうワンコには望遠が足りないのです。

そしてインターフェース。
RX100M7のコンパクトなボディはドッグランでは使い勝手が悪いのです。
私はローアングル撮影以外では、ファインダーを覗いて撮りたいのですが、RX100M7の格納式の小さなファインダーは覗き難いのです。

両手で構えるには小さすぎるボディは安定感がありません。
そして、ズームも指先操作のレバーは使い難いですし、レンズの周りのリングに割り当てると、グリップ不足が原因でズーム中にカメラがブレてしまいます。

等々の理由から、写真を撮るという行為のしやすさ、楽しさがRX10M4の方が上なのです。
なので、散歩にはRX100M7、ドッグランにはRX10M4とすみ分けが出来ると思いますね。

ワンコの撮影は難しく、そして楽しいですね。
他に動体撮影というと列車やレース、飛行機などがありますが、動きの予測が付きますよね。
突然ジャンプしたり、止まったり、ましてやバックするなんて事はありません。(有ったらそれは事故です)
そして、撮れた画像を後から見て、こんな表情をしていたのかと驚くことや、あまりのかわいさにメロメロになったりと、本当に楽しいです。
カメラそれぞれに、得意不得意がありますので、その特徴に合わせた使い方をしていきたいですね。

この記事が皆さんのカメラ選びに役立つと嬉しいです。